服好きな大学生の僕の手記。

『BLEACH』のポエムを考察するやつ

文章っていうのは常に書き続けないとマジで何もかけなくなるんですよね。

だから、意味もなく何かを思案しながら書いてます。

 

最近、友達の家で久しぶりにブリーチを読みました。

僕は中学生の頃、いわゆる『厨二病』だったんですけど、その時に多大な影響を受けたマンガがブリーチです。

インターネット上では作者 久保帯人先生のセンスとか、表現力が読者に理解され難い。意味不明という理由からオサレ(お洒落になりきれていないという意味のネットスラング)何て揶揄されたりしますが、天才の思考や考えというのは最初は理解されない物だよね。

まぁそれは昔の話で今では敬意の意味を込めてのオサレだと思うんですけど。

ブリーチの単行本には必ず巻頭に言葉が書かれてるんですよね。俗に言う巻頭ポエムっていうやつなんですけど、今回はそれの好きなやつを主観的に解説したいと思います。

あくまで主観的な解説なのでほ〜んぐらいの気持ちで読んでください。(ランキング形式にしようかと思ったけど、ゴミカスアフィ記事みたいになるのでやめました。ていうかみんなランキング好きすぎだろ。)

38巻  檜佐木修兵

恐れることは ただ一つ

恐れを知らぬ 戦士と為ること

f:id:rurinoblog:20191211011540j:plain

最初に紹介したいのはこれ。この厨二病感。たまらん。居酒屋のトイレに貼ってたらウイスキー、一気なんて誰もしなくなるだろう。

考察

意味はそのまま。彼が所属している九番隊の隊長、東仙要の『自分の握る剣に怯えぬ者に剣を握る資格は無い』という教えの事だろう。

彼は学生時代に巨大虚に襲われた事をきっかけに今でも戦いという物が怖い。だからこそ副隊長なのであり、戦いというのは 相手の命を奪う事であり、自らの命を軽んじる事でもある。

平和主義者の東仙は、戦う事が嫌いでそれが恐ろしい事だという事を彼に教えていたのでしょう。戦いの恐ろしさを知らないものに剣を握る資格はない。戦いを恐れ、平和を追求し、戦いをなくすために剣を握るのだ。

個人的に檜佐木 修兵はブリーチの中でもお気に入りのキャラです。なんか人間っぽくていいよね。東仙に裏切られた後も彼の事を尊敬し続けているのも、本当に良い。それこそ東仙の教えというか、自らの正義を信じ続けているのでしょう。ちなみに小説版では主人公をやってたりする。そこでも檜佐木は”正義とは何か”にずっと葛藤する事になる。まじ思春期。いつも悩んでんなこいつ。

ちなみに正義と聖者は相容れない何てどこぞのマンガのセリフでありますが、現実世界でも加虐性を秘めた人間っていうのは正義感が強い人間ですよね。ほら、いるでしょ。「人にブスっていう男、最低」とか言った3秒後に、「世の中のおっさん気持ち悪い。全員死んでほしい」とかいう女の子。

善と正義は全くの別物という考え方は持っておいた方がいいと思う。

普通ならサブキャラとして終わるようなキャラがここまで主人公感を晒し出すブリーチ本当にすごい。師匠(作者)が綿密に設定を練っていたりするからだと思うんですけどね。

7巻 朽木白夜

我々は涙を流すべきではない それは心に対する肉体の敗北であり

我々が心というものを 持て余す存在であることの 

証明にほかならないからだ

f:id:rurinoblog:20191211011603j:plain

この厨二感よ。ちなみに僕はこのポエムを暗記しており、いつどこでも言えるようになっています。中学生の頃は下校しながら口ずさんでました。グッジョブ俺。あの時は恥ずかしくて周りに隠してたけど、大人になった今は恥ずかしげもなく口に出せるようになったよ。精神が退化してるね。

解説

貴族出身の白夜は2度にわたり掟を破り(一つ目は、緋真と結婚した事。二つ目は緋真の遺言にしたがってルキアを朽木家の義妹として迎え入れた事)父と母に2度と掟を破らないと誓う。その後ルキアの処刑が決まるが、自らの誇りを守る事を決意し、自分の妹の処刑される事を受け入れた白夜の心情を表したポエムだ。

自分の心を律する事をこんなにオサレに表現できる文章力ほんとすごいな。

最近、喜怒哀楽いらないよね。みたいな記事を書いたんですけど、

rurinoblog.hatenadiary.com

自分の心を律するのって無理なんですよね。心というものは常に変化するものであって人間がなにか一貫して物事を守ることができるのは外的要因。ここでいう掟(ルール)があるからなんですよね。逆に言うと、僕らはルールを守ることはできても感情をコントロールする事はできないよね、というのを暗喩している。

誇りを何よりも重んじ、自らの感情を殺す白夜らしいポエムだね。ちなみにこの後白夜がルキアを守るシーンはこのふりが生きた名シーンだと思う。

31巻 ザエルアポロ・グランツ

世界一嫌いだと言ってくれ

f:id:rurinoblog:20191211011653j:plain

解説

自らを天才だと自称するザエルアポロのポエム。彼は自分以外を見下している。これは凡人から好かれる事(共感される事、理解される事)を良しとしない、マッドサイエンティストである彼らしい表現だと思う。凡人から嫌われる事は彼にとっての喜びなのだろう。

天才は凡人から理解されてはいけないのだ。マジで俺が好きそうなポエムだな。

rurinoblog.hatenadiary.com

宣伝ばかりで申し訳ないが、天才は共感を求めてはいけないという旨のブログも書いたので見て欲しい。

最近は創作物において共感主義がいきすぎているよね。

”わかりやすいもの”ばかり世の中にはびこるのは本当に良くないと思う。大勢から支持されてるものが良い物とは限らない。作品の評価基準がリツイートになったら終わりだよ。

むしろ”わかりやすいもの”ばかり消費していく人間は、何もかも浅い無思考な人間になりがちだ。音楽趣味、YouTubeの関連動画でしかないやついるじゃん。

アル中カラカラとか大蛇丸が飯食うみたいな流行り動画ばかり見るの、悪い事じゃないにせよ頭悪くなっちゃうと個人的には思う。いや、おもしろいんだけどね。

凡人から嫌われるのは素晴らしい。は、言い過ぎだと思うが万人から浅く好かれることより、一部の人間から狂信的に好かれる物にこそ素晴らしいという考え方はすごく好きだ。わかりにくい物を考察するのって本当に楽しいんすよ。それはそこに考える余地があるからなんですよね。