正直謎のプリンスはシリーズで1番影が薄いと思っています。というか、設定が複雑になってきて色々難しいので初見では???となるシーンが多い。(シリーズでは1番お金が使われていたらしい)それでも、このロンが朧気の中、ハーマイオニーの名前を言うのはシリーズ屈指の名シーンですね。
謎のプリンスではマルフォイも良い役をしていましたね。ラストのダンブルドアとのシーン、
I don't need your help! Don't you understand? I have to do this! I have to kill you... or he's gonna kill me!
が日本語版では、「あんたの助けなど必要ない!わからないのか?やるしかないんだ。あなたを殺すしか...さもなければ、僕があの人に殺される」となっていて、Youが”あなた”と訳されているんですよね。これが名訳というか、さんざんダンブルドアの悪口を言っていたドラコも、心の奥底ではダンブルドアをすごい人だと認めているような訳です。さらに、呪いの子ではハリー達へのひそかな憧れがあばかれたり、小説版の最終決戦ではハリーに杖を渡すシーンが描かれたり、俳優さんがめちゃくちゃ良い人だったり話題に事かかないのがマルフォイですね。境遇が悪すぎただけだったんや...そして二次創作が1番多いのも多分マルフォイ。ちなみに本編の後、マルフォイには子どもが生まれるんですが、ハリーの子どもとスリザリンでめちゃくちゃ仲良くなるみたいです
そしてスネイプ。謎のプリンスとはつまりスネイプの事なんですが(ネタバレ)、スネイプは結局ハリーというより、ハリーの中にいるリリーを見ていたんだなというのが個人的見解です。
ハリポタの名シーンと言えば真っ先に挙げられるスネイプ先生の死ぬ間際のシーン、「Look at me」が「僕を見てくれ」と、スネイプがリリーと話すときの一人称で訳されているし、話の流れ的に見てもスネイプが見ていたのはハリーの瞳。つまりハリーの母親、リリーと同じ青い瞳なんですよね。初恋をおっさんになっても永久に拗らせ続けるスネイプ先生、ほんと好き。ちなみにスネイプ先生と似たような心境を持つ人で、ペチュニア・ダーズリーがいます。(ダーズリー家の母親)
実はダーズリー家はダンブルドアからハリーがヴォルデモートに狙われている事なんかを聞かされているんですよね。ダーズリー家はハリーの唯一の親戚であり、ハリーの母親、リリーの姉がペチュニアなんですね。
ペチュニアは幼少期に魔法使いとして選ばれたリリーに嫉妬していて、姉妹仲はあまり良くなかったようです。しかもハリポタ世界の魔法族のマグル差別はかなり悪質なので、ペチュニアサイドからすると、魔法を肯定する者からは「マグル」と罵られ、魔法を否定する者からは「魔女の姉」と罵られてきたのです。しかもリリーの夫は魔法族のジェームズ。結婚式に招待されても「当てつけか?」となるものまぁ仕方ないとも思えます。
そんな中、妹が死んでハリーがやってくる。しかも危険分子でしかない。それでもペチュニアがハリーを引き取ったのは、本心ではリリーの事を思っていたからです。
映画未公開シーンの「あなたは私が何も知らないと思ってる?あの夜、ゴドリックの谷で大切な人を失ったのはあなただけじゃない」は本編に入れてほしかった名シーンですよね。なんでダーズリー家がハリーを心配するような描写入れるんだ??と小さい頃は疑問に思っていましたが、キャラクターの心理も複雑というわけですね。
謎のプリンスは全体的に死の秘宝の前段階という感じでしたね。
『ハリーポッターと死の秘宝 Part1、2』
冒頭のオブリビエイトから辛すぎ。
ハーマイオニーの両親がマグルという設定がここにきてこんな辛い展開を生むなんて思いませんでしたね。
死の秘宝ではホグワーツがあまり出てくる描写が少ないです。というか、分霊箱を探す事だけでも大変なのに途中から死の秘宝の事も物語に関わってきます。さらに分霊箱を壊すための物(バジリスクの爪やグリフィンドールの剣)とアイテムが多すぎる。
この辺を上手く整理すると物語の内容を上手く把握できるんじゃないと。
ここ好き。全体的に人がかなり死ぬし辛い展開も多いので、こういうシーンは大事ですね。
物語はPart1,2があるんですけど、まぁ尺が入りきらなかったから分けただけでまとめて話した方が早いでしょう。
ハリポタの世界は「この戦いで死ぬかもしれない」となった時に、好きな人に愛の思いを伝えに行く展開が多すぎてちょっと笑う。こんな時に結婚式してたしな、いや、こんな時だからこそという感じか。
Part1は原点回帰というか、ハリー、ロン、ハーマイオニーの3人で物語が進んでいくのは良かったです。分霊箱のせいでロンが癇癪を起こしますが、まぁ分霊箱のせいなので仕方ないです。そしてベラトリクスにハーマイオニーが拷問され、なんとか逃げ出すもドビーが死んでしまう。なんていう重い展開なんだ。屋敷妖精は割とマスコットキャラクターみたいな印象があったので、割と絶望感がすごかったです。
Part1で出てきたバチルダはファンタビシリーズでもかなり重要なキャラクターになりそう。
そしてPart2。
楽しい!!
今までシリーズを追ってきた人だったら客観的に評価できないですよね。今までのキャラクター達が総集編で出てきて、色んな事実が明かされて、集大成ってこういう事なんだな。
最終決戦と言えばやっぱりネビル・ロングボトムですよね。
占い学の先生、シビル・トレローニーの予言
「七月の末、闇の帝王(ヴォルデモート)に三度抗った両親から生まれる子どもは、闇の帝王にはない力を持つ。闇の帝王自らがその子を比肩し示す。一方が生きる限り、他方は生きられぬ。」
この予言がきっかけでハリーはヴォルデモートに狙われるわけですが、これにネビルも当てはまってるのは有名な話ですよね。
なぜグリフィンドールの剣を扱えるのがハリーでもロンでもハーマイオニーでもなくネビルなのか。そういうのを考察しながら見るとかなり面白いです。
ちなみに原作ではハリーは森に行く前にネビルにナギニを殺すようにと頼んでいるんですよね。
本当に成長したなネビル。
ただ、ネビルは初登場の賢者の石からなんだかんだだれよりも一貫して、グリフィンドール生していましたね。
スネイプを”影の主人公”とするなら、ネビルは”もう一人の主人公”といった感じでしょうか。
そしてみんな大好きピエルトータム・ロコモーターですね。
そしてナルシッサマルフォイの嘘。やはり最後まで母の愛が強く描かれているのはJ.K.ローリング本人の好みもありますね。
こう見るとハーマイオニーでかいな。
続編の『呪いの子』も映画化してほしいという声もあるようですが、僕はこれでよかったんじゃないかと思いますね。ハリーポッターはストーリー的には、映画版にするために原作からカットされた描写が多くわかりにくいシーンも多かったと思うんですけど、個々の魔法シーンは本当に素晴らしく、なんだかんだ好きになっちゃいましたね。
ファンタビシリーズも、しっかり見るぜ♪