服好きな大学生の僕の手記。

世の中のおじさん嫌われすぎ。

僕のバイト先にいるおじさんは信じられないぐらい嫌われています。

年齢は知らないんですけど、おそらく50代ぐらいで妻子持ち。無精髭を生やしていて、身長は割と高い方だがカッコよさのかけらもなく、清潔感の対極にいて、契約社員の癖に異常にプライドが高く、社員の若い女の人にやんわりとセクハラをしている、正におっさんらしいおっさんです。

本当にそいつの嫌なところを書くときりがないぐらい最低最悪なんだけど、それにしても嫌われすぎている。

「おじさんって何であんなに気持ち悪いやつしかいないの?」

若い女の子にもワンチャンあるとか思ってそう」

「とにかく電車ではおじさんから離れたい」

みたいな事を女の子達は口々に言うし、おじさん上司のセクハラで仕事を辞める人もいっぱいいる。今日も地下アイドルの女の子がファンのおじさんに説教されてる。地元でバイトしていた時は妻子持ちの店長が、バイトのJKと不倫していた。

業が、カルマが深すぎる。クロちゃんを叩けば相当数の共感を得られるし、この世にある憎しみの8割ぐらいはおっさんが受け持っているという研究結果も出ています。研究機関は僕。

 

とにかくバイト先では、僕ぐらいしかそのおじさんと喋らないんだけど、

「いやぁ、今日は家族みんなで鴨川シーワールド行っててな。俺は仕事だからいけないんだけど、家族を養うのも大変だよ!」

みたいな事言ってて、わざわざ休日じゃなくおじさんが仕事の日にレジャー施設に行くなんて、家族からも嫌われてんのかな、なんて考えて少し悲しくなってきた。

休憩時間。

僕はみんなが食べているスペースでご飯を食べているんだけど、(おっさんはいつも別の場所で一人で食べている)その日、休憩に入る前におっさんに呼ばれた。

 

おじさん「◯◯くん!コレコレ!みんなに差し入れしといて!!若い子達はこういうの好きだろ。」

 

何て言って、ビニール袋にパンパンに入ったお菓子を渡された。

別に今日は特別な日じゃないし、その人は「なんでもない日に乾杯」つって不思議の国よろしくティーパーティーしてるような気の触れたじじいでもない。恐らくみんな(特に若い女の子)と仲良くなりたいがための、下心ありきの善意なんだろう。

僕は無言でうなづき、おじさんの差し入れをみんなで食べているところに持って行ったんだけど、

「え!!なにこれ急にキモいんだけど」

「こんな物買う余裕があるなら家族にお金使えばいいのに」

「暇人なんですかね」

散々な言われようだった。おじさんの思惑は空回りして、差し入れには誰一人として手をつけなかった。誰一人としてだ。お菓子なんて誰もが好きなのに、そこにおっさんの卑しい欲望をひとつまみするだけで、こんなに価値が落ちるのか。というかむしろ、それをきっかけにおじさんへの陰口でみんな盛り上がっていた。

結局、差し入れはおじさんにバレないように全部僕が持ち帰り、一人で食べた。一人暮らしでお金がないから、大量のお菓子は嬉しい。そもそも、お菓子で釣るという不器用でセンスのない空回り感が、どうにもおじさんっぽい。

家に帰り、おじさんチョイスの乾物系ばかりのお菓子を食べながら、

(もしこのぼんち揚げを差し入れしたのがワールドトリガーの迅悠一なら、こんな事にはならなかったのになぁ)

何て考えながら、どうしようもない気持ちになった。報われなさすぎるだろ。

こんな事を書いていても、僕も実際その人に会ったら(いや、こいつは嫌われて当然のクズだ)と思うんだろうけど、

ただ、クソみたいな人間にならどれだけひどい事をしても良いみたいな悪意はつらい。

僕はディスりとか陰口とかは別にそこまで悪いことでもないという考えのタイプだけど、そういうのはマイノリティがマジョリティの人間に噛み付くからこそおもしろいのであって、あまりこういう表現は使いたくないけど、その場で立場の低い人間が、立場の高い人間に惨めに吠える姿こそが美しい。

そこには共感の2文字が絶対あってはならないし、みんなでやるといじめじゃんとなってしまう。”かわいそうな奴が何か言ってる”ぐらいのテンションで聞いてほしい。

朝一で職場に来て誰よりも早く準備して、黙々と仕事をこなすのに、話が面白くなくて見た目も気持ち悪いおじさんが、本当は仕事にやりがいもやる気もこれっぽっちも感じていないが、若く、愛想を良くしているというだけの僕より評価が低いという事に、"社会"を感じてしまう。あのおじさんは歪な社会の被害者だよ。

先月からおじさんの配置が変わって、ハンバーグコーナーに行ったんだけど目に見えるレベルでハンバーグの売り上げが下がった。社員の人が

「まぁ、悪いんだけど。あんな人から食べ物買いたくないじゃん(笑)」って言っていた。

(え、まじ? キモいおじさんってだけで、ただそれだけで、そんなハンデ背負わされるの?)とも思ったけど。

ただ、それは正論だ。”正論”という言葉は好きじゃないけど、おじさんがキモいから売り上げが下がったというのは本当の事だし正しい認識なんだろう。事あるごとに客と揉め事起こすしなあいつ。

僕だって、今はまだ若いし、世間から嫌われないための倫理観を知っているけど、このまま何もせず何も考えず、受動的に生きていくと、あのおっさんのようになるという未来が見えてしまっている。少なくとも、自分の目の前にある無数の未来のひとつである事は間違いない。

そんな事を考えながらバイトしていたら、「◯◯君!いつもぼーっとしてんな。もうちょっと物事考えて動かないと、社会でやっていけないよ!!」みたいな事を言われて(チッ おっさんうるせぇな)と思いました。

 

 

 

 

『BLEACH』のポエムを考察するやつ2

先日インフルエンザにかかって死にかけました。まじで体温40度コース。死がリアルに実感できる温度。ひんしだよ。ポケモンだったらいますぐ交代させるべき温度なのに、死体蹴りでバイバニラれいとうビームくらったような悪寒が襲ってくる。特殊110でタイプ一致の火力に普通の成人男性が耐えられるわけもなく、普段低血圧の僕が、経験した事ないほど汗が止まらなかった。

しかもここ10年間で一番辛かったのに、誰も看病してくれなかった。悲しいね。本当に死ぬかと思ったし、もし死んでもそれは、セフレはたくさんできても恋人ができない僕らしい死に様なのかもしれない。”あなたが辛い時にそばにいてくれる女の子が一番いい子理論”をめちゃくちゃ認識させられた。

まぁ自分の命を人質にしてLINEすれば(というか普通にLINEすれば)二、三人優しいやつが来てくれたのかもしれないけど、そんなの誰もこない事より虚しいじゃん。なら死んだほうがマシだよ。というか死なねぇ。なぜならウイルス程度の小さき生命体が人間に勝てるわけないから。

まぁ今となってはセフレどころか友達すらほぼいないんだけどね。うける

前置きが長くなったのでどんどん考察していく。Part1もよかったら読んでほしいです。

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 42巻 ティア・ハリベル

犠牲無き世界など ありはしない

気付かないのか 我々は

血の海に 灰を浮かべた地獄の名を

仮に世界と

呼んでいるのだ

考察

原作では出番が少なかったハリベルだけど、アニメ284話にて過去が少しだけ回想として登場したんですよね。彼女は、最上級大虚でありながら決して共食いをしなかった。

アパッチがなぜかを聞くと、ハリベルは相手の犠牲で得た力で強くはなりたくないと言うんですよね。

しかし、その後に暴走した虚の前で仲間がやられた時「私があんな考えを持たなければ」と考え、その後に愛染に助けられます。

その後は、本編の通り「力を得れば犠牲を生む事はない」と語る愛染の部下になり愛染のために戦うわけですけど、力不足と判断されて、忠誠を誓った愛染に斬られました。このポエムは、その時に気付いたハリベルの心情を表しているのだろう。

斬られる寸前まで犠牲なき世界を信じ続けているハリベルまじ天使だけど、実際現実もこんな物だ。死は希望。なんていうのも例のドラマの言葉でありましたが、我々の世界は先人たちの犠牲を元に成り立っているわけで、僕らの人生の道もおびただしい数の何かの死骸の上を歩いているのだ。なんか怖いね。ちなみにBLEACHの十刃はみな死の形を司るが、ハリベルの場合『犠牲』である。

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3巻 井上織姫

もし わたしが雨だったなら 

それが永遠に交わることのない

空と大地を繋ぎ留めるように

誰かの心を繋ぎ留めることができただろうか

BLEACH屈指の名作ポエムと名高いやつ。この短い文でこの表現力はオサレすぎる。

考察

考察も何もそのままの意味だ。自らの無力さを雨と対比して表している。

尚、”拒絶する能力”である織姫が、何かを繋ぎ留めたいと思うのはなんともシニカルだ。

僕は井上みたいなキャラクターの女の子が一番好きなんですよね。狂気的なまでに主人公を信頼していて、いかにもヒロインって感じだ。こんなにヒロインしている女の子そういないと思う。

井上といえば「あ〜あ 人生が5回くらいあったらなぁ」も最高に名シーンですよね。ウルキオラとのシーンも一つ一つ胸に刺さるし、っていうかウルキオラとのファンアートが多すぎるよ。みんなこのカップリング好きなんか。次

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40巻 ウルキオラ・シファー

心在るが故に妬み

心在るが故に喰らい

心在るが故に奪い

心在るが故に傲り

心在るが故に惰り

心在るが故に怒り

心在るが故に

お前のすべてを欲する

考察

井上との会話や、一護と戦うことにより心の存在を認めたウルキオラの詩。

合わせて22巻のポエムも紹介しておこう。

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22巻 ウルキオラ・シファー

我等の世界に意味などなく
そこに生きる我等にも 意味などない
無意味な我等は 世界を想う
そこに意味は無いと知ることにすら
意味など無いとい うのに

ここでわかるのは、『虚無』を司るウルキオラが自らの存在や、世界を想うという心に、意味なんてないと思っていることなんですよ。

虚に心なんて物は存在しないし、そんなもの意味はないと思っていた。しかし、一護たちの諦めない姿勢に、心というものに少しだけ興味が湧くんですよね。

40巻の詩は、そんなウルキオラがようやく心という物の存在を認めたことを表しているんだと思います。本編の『心か』は有名ですよね。

(”お前のすべてを欲する”の解釈は難しいところですが、井上のことというのが一番自然なような気もするのですが、本編でそんな描写ない気もするし、うーん。なんとも言えん)

僕はこういう心のない化け物みたいな存在が、心というものに翻弄される作品が大好きです。代表的なもので言えば、キングダムハーツ2の13機関とかですかね。

心って本当にいらない時の方が多いんですよね。そこはウルキオラに共感なんですけど、まったくなくなるのは嫌ですよね。

心というものがまったくなくなってしまった場合、それでも僕らは人間と言えるんですかね。

 

『BLEACH』のポエムを考察するやつ

文章っていうのは常に書き続けないとマジで何もかけなくなるんですよね。

だから、意味もなく何かを思案しながら書いてます。

 

最近、友達の家で久しぶりにブリーチを読みました。

僕は中学生の頃、いわゆる『厨二病』だったんですけど、その時に多大な影響を受けたマンガがブリーチです。

インターネット上では作者 久保帯人先生のセンスとか、表現力が読者に理解され難い。意味不明という理由からオサレ(お洒落になりきれていないという意味のネットスラング)何て揶揄されたりしますが、天才の思考や考えというのは最初は理解されない物だよね。

まぁそれは昔の話で今では敬意の意味を込めてのオサレだと思うんですけど。

ブリーチの単行本には必ず巻頭に言葉が書かれてるんですよね。俗に言う巻頭ポエムっていうやつなんですけど、今回はそれの好きなやつを主観的に解説したいと思います。

あくまで主観的な解説なのでほ〜んぐらいの気持ちで読んでください。(ランキング形式にしようかと思ったけど、ゴミカスアフィ記事みたいになるのでやめました。ていうかみんなランキング好きすぎだろ。)

38巻  檜佐木修兵

恐れることは ただ一つ

恐れを知らぬ 戦士と為ること

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最初に紹介したいのはこれ。この厨二病感。たまらん。居酒屋のトイレに貼ってたらウイスキー、一気なんて誰もしなくなるだろう。

考察

意味はそのまま。彼が所属している九番隊の隊長、東仙要の『自分の握る剣に怯えぬ者に剣を握る資格は無い』という教えの事だろう。

彼は学生時代に巨大虚に襲われた事をきっかけに今でも戦いという物が怖い。だからこそ副隊長なのであり、戦いというのは 相手の命を奪う事であり、自らの命を軽んじる事でもある。

平和主義者の東仙は、戦う事が嫌いでそれが恐ろしい事だという事を彼に教えていたのでしょう。戦いの恐ろしさを知らないものに剣を握る資格はない。戦いを恐れ、平和を追求し、戦いをなくすために剣を握るのだ。

個人的に檜佐木 修兵はブリーチの中でもお気に入りのキャラです。なんか人間っぽくていいよね。東仙に裏切られた後も彼の事を尊敬し続けているのも、本当に良い。それこそ東仙の教えというか、自らの正義を信じ続けているのでしょう。ちなみに小説版では主人公をやってたりする。そこでも檜佐木は”正義とは何か”にずっと葛藤する事になる。まじ思春期。いつも悩んでんなこいつ。

ちなみに正義と聖者は相容れない何てどこぞのマンガのセリフでありますが、現実世界でも加虐性を秘めた人間っていうのは正義感が強い人間ですよね。ほら、いるでしょ。「人にブスっていう男、最低」とか言った3秒後に、「世の中のおっさん気持ち悪い。全員死んでほしい」とかいう女の子。

善と正義は全くの別物という考え方は持っておいた方がいいと思う。

普通ならサブキャラとして終わるようなキャラがここまで主人公感を晒し出すブリーチ本当にすごい。師匠(作者)が綿密に設定を練っていたりするからだと思うんですけどね。

7巻 朽木白夜

我々は涙を流すべきではない それは心に対する肉体の敗北であり

我々が心というものを 持て余す存在であることの 

証明にほかならないからだ

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この厨二感よ。ちなみに僕はこのポエムを暗記しており、いつどこでも言えるようになっています。中学生の頃は下校しながら口ずさんでました。グッジョブ俺。あの時は恥ずかしくて周りに隠してたけど、大人になった今は恥ずかしげもなく口に出せるようになったよ。精神が退化してるね。

解説

貴族出身の白夜は2度にわたり掟を破り(一つ目は、緋真と結婚した事。二つ目は緋真の遺言にしたがってルキアを朽木家の義妹として迎え入れた事)父と母に2度と掟を破らないと誓う。その後ルキアの処刑が決まるが、自らの誇りを守る事を決意し、自分の妹の処刑される事を受け入れた白夜の心情を表したポエムだ。

自分の心を律する事をこんなにオサレに表現できる文章力ほんとすごいな。

最近、喜怒哀楽いらないよね。みたいな記事を書いたんですけど、

rurinoblog.hatenadiary.com

自分の心を律するのって無理なんですよね。心というものは常に変化するものであって人間がなにか一貫して物事を守ることができるのは外的要因。ここでいう掟(ルール)があるからなんですよね。逆に言うと、僕らはルールを守ることはできても感情をコントロールする事はできないよね、というのを暗喩している。

誇りを何よりも重んじ、自らの感情を殺す白夜らしいポエムだね。ちなみにこの後白夜がルキアを守るシーンはこのふりが生きた名シーンだと思う。

31巻 ザエルアポロ・グランツ

世界一嫌いだと言ってくれ

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解説

自らを天才だと自称するザエルアポロのポエム。彼は自分以外を見下している。これは凡人から好かれる事(共感される事、理解される事)を良しとしない、マッドサイエンティストである彼らしい表現だと思う。凡人から嫌われる事は彼にとっての喜びなのだろう。

天才は凡人から理解されてはいけないのだ。マジで俺が好きそうなポエムだな。

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宣伝ばかりで申し訳ないが、天才は共感を求めてはいけないという旨のブログも書いたので見て欲しい。

最近は創作物において共感主義がいきすぎているよね。

”わかりやすいもの”ばかり世の中にはびこるのは本当に良くないと思う。大勢から支持されてるものが良い物とは限らない。作品の評価基準がリツイートになったら終わりだよ。

むしろ”わかりやすいもの”ばかり消費していく人間は、何もかも浅い無思考な人間になりがちだ。音楽趣味、YouTubeの関連動画でしかないやついるじゃん。

アル中カラカラとか大蛇丸が飯食うみたいな流行り動画ばかり見るの、悪い事じゃないにせよ頭悪くなっちゃうと個人的には思う。いや、おもしろいんだけどね。

凡人から嫌われるのは素晴らしい。は、言い過ぎだと思うが万人から浅く好かれることより、一部の人間から狂信的に好かれる物にこそ素晴らしいという考え方はすごく好きだ。わかりにくい物を考察するのって本当に楽しいんすよ。それはそこに考える余地があるからなんですよね。